診療会議がお届けする、新しいクリニック経営の提案

メディカルアイの「診療会議」では、開業医が診療に専念できる環境を整備するため のより良い方法を開業医の皆様とともに考えていきます。

フィルムレスは必須?デジタル映像化処理加算(CR)の廃止 第2回
2009年09月16日

前回に引き続き、PACS(医用画像保存・通信システム)を取り巻く状況と、PACS導入のメリット・デメリットについて考えてみたいと思います。

始めに、前回行った調査結果を発表します。今回の調査では、ソネット・エムスリーの医師会員1245名の先生方にご協力を頂きました。誠に有難うございました。

Q= PACS導入を検討される場合、もっとも重視する点はどれでしょうか。
図1
どれも重要なポイントであるため回答が分かれましたが、投資対効果や診療効率といった経済性を重視する回答が8割を占めました。一定以上の投資対効果が得られ、かつ診療効率が下がらない事が重要であるというポイントが再確認される結果となりました。

さて、このたび診療会議では、先生方が重視するこれらの点を解決した形でPACSを導入し、診療効率や医業収入を向上させられるよう、9月よりViewSend株式会社の「ViewSend PACS mini」の提供を開始します。以下、前回のポイント別にご紹介します。

#1:導入コストと投資対効果

電子画像管理加算による医業収入増分と、PACSによる導入コストをシミュレーションしてみましょう。

表1



前提条件:単純撮影(60点)、初期費用150万円、月額利用料3万円

ViewSend PACS miniは月額利用料が3万円と安価なため、一ヶ月に単純撮影を150枚撮影される先生であれば、約2年で初期投資を回収できる計算になります。簡単にするために単純撮影のみの場合でシミュレーションしましたので、他の撮影やCT/MRIなどをされている場合は更に回収期間が短くなります。

#2:使い勝手と診療効率

PACSを導入することで、かえって診療が煩雑になったり効率が下がったりする事を心配される先生方もいらっしゃるかと思います。ViewSend PACS miniはきわめてシンプルな画面構成により、よく使う機能がさっと使えるマニュアル不要の使いやすさを実現しています。

診療効率の点では、PACSではイメージャが不要になるため撮影からおよそ1分で画像が参照できます。また過去の画像と比べる時も、人手でフィルムを探して・持参して・戻してといった時間がなく、おおよそ1分以内に探して開けます。これにより、患者様を待たせる時間が短縮されると共に、診療効率も向上します。


表2



前提条件:現像待ちで2分短縮、過去フィルム検索などで4分短縮

月に150枚撮影される先生であれば、一ヶ月に900分=1日当り約45分(開業医の1ヶ月当りの診療日は20日計算でいいでしょうか)の新たな診療時間が生み出されます。

#3:画像品質とシステムの信頼性

PACSを導入することで、読影の品質が下がるのではないか、また電子化されることで画像が損失・紛失するのではないか、と心配される先生方もいらっしゃるかと思います。現在はモニターの品質も向上しており、2Mモノクロモニターであれば通常はフィルムと遜色ない品質で画像を表示できると言われています(学会名などで強調したい)。またViewSend PACS miniは他の多くのPACSとは異なりDICOM原画像=劣化のない画像を高速展開・閲覧できます。

信頼性という点では、通常お勧めするシステム構成では必ずバックアップ用の外部保存機器を含めますので、万一の故障が発生しても、撮影した患者様の画像がなくなる事はありません。

 

このように、画像品質とシステムの信頼性、使い勝手と診療効率、導入コストと投資対効果のどの点から検討しても、導入を逡巡させるような深刻な不安材料は見つかりにくい状況となっています。診療効率アップ、診療品質アップ、また経済性アップのためにも、今回の診療報酬改訂を機に、フィルムレス化を検討されてはいかがでしょうか。


今回ご紹介したPACSの詳しい内容はこちらをご参照下さい。(詳細ページへ)